株式会社THMM デイサービスあゆみ

「ありがとう」の言葉と笑顔に支えられて》

 

平成26年10月、肝付町高山地区の住宅街の空き家を改修して、開設されたデイサービスあゆみ。
スタッフ4名でスタートし、現在、スタッフ7名、利用者は定員の12名という体制だ。

民家を改修して開設されたデイサービスあゆみ

 

管理者は36歳の門田亜紀さん、主任は29歳の井之上大地さんと若い。

 

ふたりとも介護関係の学校を卒業したわけではなく、就職してから介護福祉士の資格を取得したという共通点がある。

 

管理者の門田さんと主任の井之上さん

 

門田さんは高校卒業後、一般企業に勤めるうちに、介護の分野に興味をひかれ、ヘルパーの資格を取得して介護施設に転職、そこでターミナルケア(※)に関わることになった。

 

※終末期の人のQOL(クオリティ・オブ・ライフ)の向上を目指すケア

 

終末期の人には、できることも限られ、たとえ利用者本人が望んだことであっても医療の観点から止められることも多い。
また、上司の判断で止められることもあった。

 

「精一杯のケアをしたつもりだけれども、いざ亡くなってしまったら、もっとできることがあったのではないかという思いが強くなるんです」 

利用者から話を聞く門田さん

 

亡くなる前に、医療の立場からは止められてしまうだろう、ラーメンを食べたいという利用者の声に応えてあげられたときの「おいしい」の一言が忘れられない。

 

自分で入所施設を立ち上げれば、自分の責任でしたいことが何でもできるのではないか。

 

自分の理想とする看取りのできる場所として入所施設をつくることを目標に、まずは会社を設立して法人格を得(※)、デイサービスを立ち上げることにした。

 

※介護保険のデイサービスの指定事業者になるには、法人格を持つことが必要

 

そのときに、知り合いを通じて紹介されたのが、直接的にかかわることはなかったものの同じ職場のデイサービス部門で以前働いていた井之上さんだ。

 

井之上さんは、自身が中学生のときに介護士となった母親から誘われる形で、高校卒業後、「なんとなく」介護の現場で働き始めた。
それまで、ありがとうと感謝されるような経験はなかったが、仕事としてやっていることに感謝される。
「こんな仕事はほかにはない。すごくいい仕事ではないか」、そう感じたという。

 

笑顔で井之上さんと話す利用者

 

だが、その一方で、「怖い」こともある。夜勤の際に、利用者の容態が急変して亡くなるのを目の当たりにして命を預かる重さを実感し、「続けられない」と思ったこともあった。

 

一度、24歳のときに介護の現場を離れた。
他の経験も積んでみたいと県外で2年間働いたが、やはり故郷が、介護の仕事がいいと帰ってきた。
そのときにちょうど声をかけられ、「立ち上げから参加できるのはいい経験になるのでは」と門田さんと共に働くことを決めた。
 

 

施設名の「あゆみ」は「利用者さんと一緒に歩んでいけたら」という願いを込めてつけられた。

  

利用者には吠えないという看板犬と看板

 

日々の目標は、利用者に「一日が早い」と感じてもらうこと。
時間を忘れて楽しく過ごしてもらうため、工夫をこらす。

 

この人は何がしたいのか。何をすれば楽しいと思ってくれるのか。

 

利用者の指導のもとで畑をつくってみたり、笑ってもらおうと踊ってみたりと日々手探りだ。

思い思いにくつろぐ利用者のみなさん

 

なかには何をすすめても動かない人もいる。でも「きっと何かやりたいことがある」。
そう信じて探り続ける。

 

行動障害があるために、他の施設ではなかなか続かなかった利用者が、「あゆみ」では落ち着いて通い続けるようになる例があるのは、そうした努力の結果といえる。

 

時には、利用者に受け入れてもらえぬことに落ち込むこともある。
スタッフ同士の意見の違いで、喧嘩になることもある。

 

だが、利用者からふいに出て来る「ありがとう」の言葉や笑顔にがんばろうと気力がわく。

 

元気をくれる笑顔

 

「ここに来てよかった」という利用者の家族の声に、続けてきてよかったと思える。

 

利用者に「もっと自由に、もっといろいろなことをしてもらいたい」という思いを胸に一日一日を積み重ねている。

 

 

デイサービスあゆみ(株式会社THMM)

〒893-1207

鹿児島県肝属郡肝付町新富5183-1

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FAX:0994-65-1566

営業時間 08:30~17:30